2008年11月25日
忘れさられても

「忘れさられても」
この大きな青空は、大きな青いドームです。
この大きな海は、すべての生命を生み育てる揺り篭です。
この爽やかな風は、私の意識を旅に誘う友だちです。
この輝く太陽は、すべてを創った大きな存在のプレゼントです。
夜空にきらめく星は、夢路にいざなう女神の光です。
冬が来て紅葉が風に舞い始めると、その枯葉の下に身を潜める生きものがいます。
周囲が田圃の自宅の空の鉢は、カエルの越冬基地のようです。
静かに、ひそやかに、生きものたちは眠りに入ります。
あわてないで、急がないで、
他人の真似をしないで、比較しないで、
なにも求めないで、なにもあてにしないで、
生きものたちは、ゆっくりまぶたを閉じます。
その上に枯れ葉が積もり、雪が覆って、
生きものの存在は忘れ去られます。
いつか、また、春の陽ざしが訪れるまで、
忘れ去られた生きものたちは、ゆっくりと眠ります。
誰も生きものの存在に気づくこともないのに、
彼らは彼らの生き方を、しっかりと守っています。
「あなたはあなたであり、あなたはあなた以外にはなれない。」
こんな難しいことを、小さな生きものが実践しています。
ありがとう、あなたから学びました。
おやすみなさい。