2008年09月30日
人生100歳からが本番

101歳で9か国を巡る講演旅行をした 曻地 三郎さん 101歳
「人生100歳からが本番」
「99歳までは人生の助走期間。100歳からが本番ですよ」と血色の良い顔をほころばせる。
障害児教育の先駆者として知られ、101回目の誕生日を迎えた今年8月16日、米、独、中国など9か国13都市を巡る講演旅行に出発。各地で大歓迎を受け、9月下旬、元気に帰国した。
1906年、北海道生まれ。福岡学芸大(現福岡教育大)教授だった54年、脳性小児まひに侵された2人の息子が安心して学べる学校をと、全財産をはたいて、福岡市に知的障害児施設「しいのみ学園」を設立した。今も理事長と園長を兼任する。
世界講演旅行は3年連続。今回初めて訪れたブラジルでは、子育ての苦労話などに日本人会の移民らが涙を流しながら聞き入った。モスクワでは、勉強したロシア語であいさつし、総立ちとなった1000人の聴衆から喝采を浴びた。
力説したのは、牛乳パックなど身近な素材を使い、親子でおもちゃを手作りする独自の幼児教育法だ。
「既製のおもちゃはすぐ飽きる。親子の共同作業で愛情が深まり、感性豊かな子が育つ。教育を人任せにしてはいけない」
6階の建物も階段で上がり、サンパウロに到着した時は、深夜にステーキを平らげた。
健康の秘訣は、食事で必ず一口30回かむこと。3歳から続ける習慣だ。「来年もアフリカなど各国から招待がある。当分死ねません」と意気盛んだ。
( 2007・11・5 讀賣新聞 朝刊)
2008年09月29日
道


『 道 』
よくがんばっているね。もう少しだね。
今までの遠い道のりを思うと、本当によくここまで来たね。
何回も何回もピンチになり、その度に歯を食いしばってきたね。
もうだめかと思ったことも、一度や二度ではなかったね。
そんな逆境のなかで、耐え忍んできたあなたは賞賛に値します。
ようやくここまで登って来て先を見渡すと、緩やかな稜線に道は続いています。
すでに陽は傾き、道は遥かに遠い。
流れる汗を拭い、痛む足腰をさすりいたわりながらあなたは進みます。
よくここまで来たね。
この山を下りて、あの稜線へ向かおう。
前に伸びる一筋の道に、あなたはまた一歩を進める。
よくがんばっているね。
もう少しだね。
― 神様のつぶやきより ―
2008年09月28日
イベント終了

今日は朝から東京まで行ってきました。
初めて行われる癒しのイベント『ワンネスタ』。
無理に広くなく、主催者様もスタッフさんも出展者の方も、みな心地良い方たちばかりでした。
それに合わせてお客様も良い方ばかりでした。
我が‘CLUE’ブースにお立ち寄りの皆様、ありがとうございました。
とても楽しい一日を過ごすことができました。
心より感謝します。
2008年09月27日
考え方


とある山奥に一人の男が住んでいました。
男はなぜ山奥に独りで住んでいるのかというと、男は何でも人のせいにする癖があってみんなに嫌われていたからです。
「あいつが悪いんだ! あいつのせいで俺はこんな目にあったんだ!! 」
と、いつも人もせいにしては自分は何にも悪くない、むしろ被害者だといって文句を言っていました。
そんな男の周りからはだんだんと人が去っていき、いつの間にか独りぼっちになっていました。
「何だあいつら! 散々俺の世話になっておいて最後にはこのありさまか!! よし!わかったぞ! こんなとこにいられるか! 独りで誰も来ない山奥に住んでやる!!」
といったわけで、男は山奥に独りで住んでいました。
山奥での生活は男にとって快適なものでした。
男は人との接し方は下手でしたが、自然や動植物たちとの接し方はとっても上手でした。
ですから山にある木の実や山菜を摘んできたり、自分で野菜を育てたりして暮らしていました。
あるとき男は川に魚釣りに行きました。
いつものお気に入りの場所にたどり着くと、
「よし、今日は朝からじゃんじゃん釣るぞ!」
そういって男は岩の上に座ってさっそく糸をたらして釣りを始めました。
今日はとってもポカポカ陽気。
川の中でユラユラ揺れている浮きを見ていた男はいつの間にか眠りこけてしまいました。
ポカポカ陽気に誘われて男は、深~い深~い夢の世界に入っていきました。
男は夢の中でひとりの老人に出会いました。
その老人は男のことをじっと見つめていました。
その目はとても優しく深~く澄んでいて引き込まれていきそうな感じでした。
「おい、じいさん!あんた誰だい? 何で俺の事を見てるんだ?」
男が話しかけても、老人は黙ったまま男を見ていました。
「黙ってないでなんとか言ったらどうなんだよ!!」
男は少しイライラしてきました。
それでも老人は黙って男を見ていました。
「おい!じいさん!! 用が無いなら俺の前から消えてくれ!!」
とうとう男は本気で怒って、老人を怒鳴りました。
すると老人は‘ニコッ’っと微笑むと、ゆっくりと話しはじめました。
「そこがお前の悪い癖じゃな。 お前はいつも自分の思うとおりに事が運ばないとそうやってイライラして他人に当たる。 そして自分を怒らせた相手を恨み、怒りをぶつける。どんなことでもみ~んなひとのせい。 どうじゃ? 図星じゃろ?」
そういうと老人は、‘フッフッフッ’と口に手を当てて笑いました。
それを聞いて男は、顔を真っ赤にして怒鳴りました。
「うるせぇ~、じいさん!! お前に何が分かる!!」
それを聞いて老人はいいました。
「わしはお前のことをお前以上に知っておるぞ。だってわしは・・・・」
そういいかけて老人は口をつむりました。
「だってわしは何だよ! 隠さずに教えろよ!」
男がそういうと、老人は手招きして男を呼びました。
「ほれ、ちょっとこれを覗いてみろ。 この中にお前が知りたいことがあるぞ。」
そういって、横にあるカメを指差しました。
男は言われたとおりにカメを覗き込みました。
カメにはなみなみと水が入ってました。
まるで鏡のようになっているカメの中の水になにやら現れました。
そこには一台の車が走っていました。
その車は曲がりたいらしく、ウインカーを出して停止しました。
そして対向車の切れるのを待っていると、後ろからバイクが ‘ドーン’ と突っ込んできました。
「おっ!事故だぞ! あ~ぁ、こりゃ車の運転手は怒って出てくるぞぉ~。」
男はそういって身を乗り出してカメの中を覗きました。
「ほらでてきた! よし!怒ってやれぇ~! って・・・・あれ? なんで??」
男は拍子抜けしました。
車から下りてきた男がバイクの男に近づき、傷の具合を見て安全な場所に移動して警察に連絡したからです。
そして待っている間に寒いだろうとコーヒーを買ってきて、修理の話もなるたけ負担にならないようにするからと気を使ってあげてたからです。
「なんだあいつ? 自分が被害者なのになんであんなにやさしくできるんだ?」
男は不思議に感じ、老人に尋ねました。
「何でだと思う? わからんじゃろな、お前には。」
そういって老人はカメを ‘コツン‘ っとたたきました。
「ほれ、もう一度覗いてみろ。」
老人はそういってカメを指差しました。
男はまた鏡のようになっているカメの中の水を覗き込みました。
そこにはまた一台の車が走ってました。
そしてウインカーを出して止まりました。
「さっきと同じじゃないか。ほらまたバイクが突っ込んできた。おっ、運転手が出来たぞ。あれ? 今度はさっきと違ってすごく怒ってるぞ。 バイクの男に怒鳴ってるぞ。 あらあら、そうしているうちに渋滞が出来ちゃったよぉ~。 おうおう今度は渋滞の車に向かって怒鳴ってるぞ。」
カメの中の現れた映像はさっきと正反対でした。
「どうじゃ?」
老人は男に尋ねました。
「どうってなにが?」
男は聞き返しました。
「カメの中に現れてきた二つの映像を見てどう感じた? まったく同じ出来事なのに、結果がこうも違う。 なぜだと思う?」
「ん~~~。」
男は考えました。
「わからんじゃろうな。 仕方がないな教えてやろうかの。」
そういって老人は男の頭に手を置きました。
「よいか、こう考えてみるといい。目の前に起こった出来事にはふた通りの考え方がある。まず一つは、二回目に見た映像のように起こった出来事に感情的になり、相手を攻撃する。これはまあ結果的に収拾がつかなくなってどんどんこじれていく。つぎにもう一つの考え方。自分の目の前で起きた出来事は自分にも責任があるという考え方じゃ。たとえ被害者であろうと自分にも責任があると考えられれば、相手の気持ちを酌んで行動できる。これは結果的に丸く収まる。どうじゃ?お前はどっちじゃ?」
男は下を向いて言いました。
「俺はいつも感情的になって相手を攻撃してたよ。 だから相手の気持ちを酌むなんて考えたこともなかった。」
老人は ‘ニコリ’ っと微笑みました。
「そうか! よく認めたな。 認めたことは改善できるぞ!」
そういって老人は、‘あっはっはっ’ っと大きな声で笑いました。
「よし! これはわしからのプレゼントじゃ! 受け取れ!」
そういって老人はカメの中に男を突き飛ばしました。
「うわぁ~!!」
気がつくと男は川の浅瀬で寝転んでいました。
「あれ? ここは? あっ!そうか。 俺は岩の上で釣りをし
てたんだった。 なんか変な夢を見たなぁ~。」
そういって男は立ち上がりました。
「あぁ~水が気持ちいいな。 こういうのもありだな!」
そういって男は ‘あっはっは’ と大きな声で笑いました。
「よしっ! 今日はなんか気分が良いから山を下りて町に行ってみよう。 なんか楽しい事があるかもしれないからな!」
そういって男は歩き始めました。
おしまい
2008年09月26日
あるがままの幸せ


僕の師匠の日記からです。
すばらしい物は、みんなに読んでもらいたいからね。
こころあたたまる作品をどうぞ♪
“あるがままの幸せ”
あなたが いてくれることが 幸せです
あなたが あなたでいてくれることが 幸せです
あなたが なにかをしなくても
あなたが なにかにならなくても
あなたが あなたでいるだけで 幸せです
夜空に星が またたくように
青空に太陽が 輝くように
川の水が 流れるように
浜辺に波が 打ち寄せるように
春には木の芽が 芽生えるように
夏にはホタルが 夜を遊ぶように
秋にはアカトンボが 群れ飛ぶように
冬には雪が 山田を覆うように
ただ あるがままで
それが あるだけで 幸せです
呼吸する大気があり
自分を支える大地があり
のどを潤す水が流れ
野山に山草が生え
川や海に魚が遊び
命を育んでくれます
なにをしなくても
なににならなくても
いまのままで
そのままで 幸せです
ですから
そのままのあなたに 感謝し
いまあることに 感謝します
無償で 生命を与えてくれる
すべてに 感謝します
なにも求めないで
なにも責めないで
なにも傷つけないで
なにもこだわらないで
そのままのあなたが 幸せです
あなたの周りに 目を凝らせば
すべてが あるがままで 幸せに生きています
お互いが 命を与え合い
お互いが 成長しあい
誰も 支配しないで
誰も 奪い尽くさないで
あるがままに 生きています
命を楽しんで 生きています
あなたがいてくれることが 幸せです
あなたが あなたでいてくれることが 幸せです
だから あなたに言います
ありがとう
2008年09月25日
「気」のかたよりは不健康

健康維持のために大切なのは「気」のバランスです。
肝気が多すぎると怒りやすく、すぐにカッとし、肝気が不足するといつもビクビクしている人になります。
心気が多すぎる人は大胆で、大声でよく笑い楽観的だが、心気が不足すると物事を悲観的に考える人になります。
脾気が多すぎるとお腹が張った体型になり、尿のでが悪くなり、脾気が不足するとナヨナヨした体型で手足の力が抜けてきます。
肺気が多すぎるとよくせきをし、肺気が不足すると呼吸が弱くなります。
腎気が多すぎるとお腹の中がムカムカして息苦しくイライラし、腎気不足の人は無気力です。
2008年09月24日
ゴミ問題

環境ルネサンス 日本の自然遺産
― 屋久島のごみ処理に苦慮 ―
こけむした無数の屋久杉、縦横に走り回るヤクザル。湿気を帯びた薄暗い森を静寂が支配する。
「本当はあまり見られたくないんですが……。2200トンほどたまっています」。
屋久島(鹿児島県)の日高豊伸・屋久町環境観光課長(56)が案内してくれたのは、町のごみ焼却場跡地。幻想的な世界遺産登録地域からちょっと外れた山中の一角に、ペットボトル、発泡スチロール、ビニール袋など、大量のごみが斜面を多い尽くすほど野積みされている。
屋久島は、白神山地(青森、秋田県)とともに1993年、島の5分の1の1万ヘクタール余りが世界遺産に登録された。人口1万4000人の島を訪れる観光客は現在、年間20万人。登録前の倍近くに増え、それとともに、「山岳部付近のごみが目立つようになった」(屋久町)。
ダイオキシンの排出基準をクリアしていなかった焼却場は97年に停止、上屋久町と新しい焼却場を建てることになった。だが、その完成まで暫定的に使用された小型焼却場は紙類しか処理できず、プラスチック類は野積みされていった。
屋久町は2000年、ごみを宮崎県の処分場に運び始めた。しかし、1トン当たり約3万円の運搬費用に耐えられず、翌年、約700トンを運んだところで中断した。
新焼却場が運転を始めたのは、05年8月。だが、新しいごみの焼却が優先され、野積み分はいっこうに減らない。「ごみ処理のため、これ以上の出費はできない。観光客にもごみを出さない努力をしてもらわないと」と、日高課長は語る。
屋久島に限らず、世界遺産に登録されると、知名度が格段に上がり、旅行会社は「遺産ツアー」を組む。地元では経済的に潤う一方で、急激な俗化がもたらす問題に悩まされる。
昨日5月、屋久島の高塚岳(1396メートル)山頂近くの山小屋で、約30人が汚物150リットル分をひしゃくでポリタンクにくみ取り、4時間かけて登山口まで下る“実験”を行った。
山中の11ヶ所のトイレのうち7ヶ所がくみ取り式。周辺に汚物を埋めてきているが、限界に近づいたため、屋久町と上屋久町などが設置した協議会が対応策を検討している。
実験の結果、人力運搬は可能との結論に達したが、ここでも運搬の人件費が大きな壁に。トイレの大半を管理する県は「費用負担は難しい」と消極的だ。観光客に「協力金」を募るアイデアも浮上している。
屋久杉の森の中に散策路を設けた林野庁管理の「ヤクスギランド」などでは、維持費に充てる協力金300円を観光客から集めている。協議会の地元ガイドらは「島内の協力金を一本化して必要な所に振り分けた方がいい」と主張しているが、林野庁は「協力金制度は定着しており、場所ごとに集めて、その場所のために使うべきだ」と、応じる気配はない。
樹齢数千年に及ぶ屋久杉をはぐくんできた神秘の島で、試行錯誤が続いている。
(2007.1.19 讀賣新聞 朝刊)
ごみの問題は世界遺産のここだけではないはず。
まずは身近なところを。
そして持っていったものは必ずもって帰る。
きっと屋久島の杉たちは世界遺産なんて望んでなかったはず。
だってそれによって環境が破壊されるんだからね....
2008年09月23日
2008年09月21日
夢に向かって

むかし、むかし、あるところに大きな山がありました。
その山はとっても高く、頂は天にまでとどくほどでした。
その天にとどきそうな大きな山の頂に、一本の大きな樹が立っていました。
この話はこの大きな樹に住む一匹のリスの物語です。
ある晩、リスは夢を見ました。
その夢は、白い砂浜で目の前に広がる大きな海を見ている夢でした。
朝起きてリスは、鮮明に覚えている夢のことを大きな樹に話しました。
「じいちゃん、おはよう! ちょっと聞いてくれよ。 僕は夢を見たんだ。 その夢は一面白い砂の場所に僕が立っているんだ。 それで目の前に広がる水を見ている夢なんだ! あそこはどこだろう?」
リスは大きな樹に聞きました。
すると大きな樹は答えました。
「やあ、リス君おはよう。 今お前が話してくれたのは多分海だよ。 白い砂浜に立って大きな海を見ている夢を見たんだな。」
そういって大きな樹は朝の光を吸い込みました。
「海? 何それ? それはどこにあるの?」
リスは大きな伸びをしながら聞きました。
「海の場所か? 海はこの山を下りてはるかはるか遠くの、ちょっとやそっとではたどり着けないくらい遠い場所にあるらしいぞ。」
「あるらしい? じいちゃんは行ったことないの?」
「わしか? わしは行ったことがないなぁ~。 わしも聞いたことがあるだけだからなぁ~。」
それを聞いてリスはガッカリしました。
でも同時に、胸にこみ上げてくる思いがありました。
「じいちゃん! 僕は決めたよ! 僕は海を見に行くぞ!!」
そういってリスは大きな樹から飛び降り、はるか遠くに広がる地上の世界を見渡しました。
「おいおい、リス君や。 お前は海を見に行くといったが行き方を知ってるのかい?」
後ろで大きな樹が言いました。
「えっ! 山を下りればいいんじゃないの?」
リスは振り返って大きな樹に言いました。
「まぁ確かに山を下りればいいんだろうけど・・・・、おぉそうだ! あの人に聞いてみよう。」
そういって大きな樹は、枝をバタつかせました。 そして大きな声で叫びました。
「風の神様、風の神様、どうか教えてください。 ここいるリスが海を見たいといっています。 でも行きかたが分からないのです。どうか海への行き方を教えてください。」
そういい終わると、大きな樹は枝をゆっくりおろしじっと待ちました。
リスも目を閉じてじっと待ちました。
しばらくすると大きな樹の枝がゆっくりと揺れ始めました。
「あっ! 風の神様だ!!」
リスはそういうと大きな樹に登りました。 そして樹の枝に腰掛けると静かに声が聞こえてきました。
「大きな樹よ、小さなリスよ、私を呼んだのはお前たちかな?」
「おぉ、風の神様。 そうです、私たちが呼びました。 どうか教えてください。 このリスが海へ行くにはどうしたらいいのですか?」
「その答えはとっても簡単だ。 ここから少し歩いた所に川がある。 その川に木で作ったイカダを浮かべて、川の流れに身を任せればいつかは海にたどり着くだろう。」
「川にイカダを浮かべて流れに身を任せればいいんだね! 簡単じゃん! ありがとう! 風の神様!!」
そういうとリスは早速、川に向かって走りだしました。
リスの姿が見えなくなると、大きな樹は風の神様に言いました。
「風の神様。 あのリスは海にたどり着けますかね?」
「そうだな・・・・。 今までいろんな者達が海を見たいといって飛び出していったが、誰も帰って来た者はいないからな・・・・。 今回は無事にたどり着くといいが・・・・。」
そんな話をしているとも知らずにリスは一目散に川を目指して走っていました。
「まずはイカダを作らなきゃだな。 どっかにいい木はないかな?」
キョロキョロしながら走っていると、目の前にキツネが現れました。
「やあ、リス君。 そんな急いでどこに行くんだい? それに何かキョロキョロしてるみたいだけど。」
キツネはそういってリスのまねをしてキョロキョロして見せました。
「あっ、キツネさん。 ちょうどよかった。 ちょっと聞きたいんだけど、この辺にイカダを作れそうな木はないかな? 知ってたら教えておくれよ。」
リスは立ち止まり、ハァハァと息を切らせて言いました。
「リス君はイカダを作りたいのかい? それは何のために作るんだい?」
キツネは首をかしげてリスに聞きました。
「海を見に行くんだ! でもそのためには、イカダに乗って川を下らなければならないんだ!」
それを聞いてキツネは言いました。
「だったら僕のイカダを使うといいよ。 君にはちょっと大きいかもしれないけど丈夫でしっかりできているから川を下るにはぴったりだよ!」
「ほんとう!キツネさん!! ありがとう!」
キツネの申し出にリスは大喜びしました。
「じゃあ早速、見に行こうか。 この先にある川岸につないであるんだ。」
キツネはそういって歩き出しました。
リスもキツネの後を追って歩き出しました。
「キツネさん、一つ聞いていいかな?」
「なんだい?リス君?」
「キツネさんは何で僕にイカダを譲ってくれるの? キツネさんにとって大切なものじゃないの?」
リスがそういうと、キツネはリスの目を見ていました。
「僕もね、リス君見たいに川を下って海を見み行こうと思ったときがあってイカダ作ったんだけどさぁ~、なんかいろいろ考えたらどうでもよくなっちゃったんだ。 だからリス君がイカダを必要としてるならあげようと思ってさ。」
「いろいろ考えたって、キツネさんは何を考えたの?」
「ん~、いろいろだよ。 まぁ、川岸に着けば分かるよきっと。」
リスはいまいち納得できませんでしたが、イカダが手に入るのは喜ばしいことなので質問はそれくらいにして、川岸へと歩いていきました。
しばらく歩いていくと、キツネが言いました。
「ほら! あそこだよ!」
キツネの指差す先には川が見え、岸には沢山のイカダ縛りつけられていました。
「うわぁ~~! すごい数のイカダだ!!」
そう叫びながら、リスは川岸のイカダに近づきました。
「すごいなぁ~! いろんなイカダがあるぞ! ねぇねぇキツネさん。キツネさんのイカダはどれなの?」
リスがキツネに尋ねると、キツネは言いました。
「ほら、そこにあるのがそうだよ。」
そういってイカダの方に歩いていきました。
リスはキツネの後についていきました。
そこにあったイカダは真っ白い丸太で組んだとっても丈夫そうで、旋回性も良さそうで、何より乗り心地がとっても良さそうにできていました。
「うわぁ~、かっこいい~! ほんとうにこれを僕にくれるのかい?」
そういってリスはキツネの方を見るとキツネは少しうつむきながら言いました。
「もちろん! 君にあげるよ。 使ってくれるご主人様ができてイカダもきっと喜んでるはずだから・・・・」
そういってキツネはイカダをじっと見つめました。
その姿を見てリスはイカダを譲ってもらうことを素直に喜べなくなりました。
だって、イカダを見つめるキツネの目のうっすら涙が浮かんでいたからです。
(何でキツネさんは涙を浮かべてるんだろう? さっきも僕の質問にもうやむやに答えてたしな。 これはきっと何か訳があるぞ・・・・。)
「キツネさん、ありがとう。 大事にこのイカダを使わせてもらうね。 でも出発は明日の朝にするから、今日はキツネさんといっぱい話がしたいな。」
リスがそういうとキツネは ‘ハッ!’ と、我に返りました。
「そうだね。 出発は明日の朝がいい。 よしっ!今日はいっぱい話をしよう!」
そういってリスとキツネは、川岸の近くの切り株の上に座って話し始めました。
「そういえば何でリス君は海が見たいの?」
キツネがそういうとリスは目をキラキラさせて言いました。
「夢に見たんだ! 白い砂、青い空、大きな海。 きれいだったなぁ~! 今でも目を閉じると目の前にあるんだよ!!」
そういってリスは目を閉じてニヤニヤしました。
「そうか。 夢に見たんだ。 とってもきれいな海だったんだね・・・・。」
そう答えてキツネも目を閉じました。
「僕もね、リス君みたいに海に行こうって思った時があったんだ。 でももうあきらめたけどね・・・・。」
キツネは少し寂しそうに言いました。
「なんであきらめたの? キツネさんは海が見たくないの?」
リスはキツネを見つめて言いました。
「もういいんだ・・・・。 何もかももう遅いんだよ。 そう、僕には勇気がなかったんだよ。」
そういってキツネは涙を流しました。
その姿を見てリスは決めました。
「よし! キツネさん! 僕と一緒に海を見に行こう!」
そういってリスは両手を広げました。
「だから、キツネさんは自分のイカダを自分で使うんだ。 僕は自分で自分のイカダを作るから。」
それを聞いてキツネは言いました。
「さっきも言ったけどもういいんだよ。 もう遅いんだ・・・・。」
そいってうつむくキツネにリスはイライラして言いました。
「何かを決めて行動するのに遅いことなんてあるもんか!! 夢見たことがあったなら、その夢に向かって進もうよ! よし! 僕は自分のイカダを作るぞ!」
そういってリスは森の中に入っていきました。
その後姿を見ながらキツネはつぶやきました。
「そうだよな・・・・、夢に向かって進むのに遅いことなんてないんだよな。 僕もあの頃に夢見た、海を見に行こう!」
そういってキツネは涙を拭いて、森の中に入っていったリスを追いました。
それから数日のあいだ、リスとキツネは夢中になってイカダ作りをしました。
しっかりした丈夫な丸太で組み合わせ、かっこいいマストを立て、軽くてこぎやすいオールを作りました。
それと同時にキツネは自分のイカダをちょこっと手直しして、着々と準備をしました。
そして数日たったある日、ついにリスのイカダは完成しました。
キツネのイカダもとてもかっこよく生まれ変わってました。
「ついに完成したね!」
リスが言いました。
「うん! かっこよくできたね!」
キツネが答えました。
「よし! それじゃあ、川岸に持っていって出航の準備をしよう!」
リスとキツネはそれぞれのイカダにロープを掛け、ズルズルと引きずって川岸に向かいました。
川岸について、リスとキツネが川にイカダを浮かべようとしていると、遠くの方から声がしました。
「お~~い! お前たち~。 川にイカダを浮かべて何してるんだぁ~。」
よく見ると川の向こうには大きなクマがいて、こちらに向かって叫んでいました。
それを聞いてリスは答えました。
「僕たちは~、これからイカダに乗って~、海を目指すんだよ~!!。」
リスは精一杯の大きな声でクマに伝えました。
「アッハッハッハ!! そんなのじゃ無理、無理! やめとけ、やめとけ!!」
クマはお腹を抱えて笑いながら言いました。
「そんな小さなイカダで海になんて行けるもんか~! ほら見てみろ~! 俺のイカダを!」
そういってクマは、自慢げに自分のイカダを指差しました。
そこにはとっても大きくて、きれいな色で塗られ、かっこいい旗をなびかせたイカダが浮かんでました。
「どうだい! 俺のイカダは!! カッコイイだろ~! 海を目指すならこれくらいのイカダじゃないと無理だぞ~!!」
そう言いながらクマはまた大きな声で笑いました。
それを聞いてリスは、大きなため息をついてクマに言いました。
「クマさ~ん! ご忠告ありがとう~。 でも、ひとつ聞いてもいいかなぁ~!!」
リスとキツネは川にイカダを浮かべながら言いました。
「なんだぁ~! 言ってみろぉ~!!」
リスとキツネは、それぞれ自分のイカダの上に乗って川岸につないだロープを解きました。
そしてリスはクマに向かって言いました。
「あのねぇ~! クマさんのすばらしいイカダの事は~、よぉ~く分かったよ!!」
リスは手に持っていたロープを放して言いました。
「ところでさぁ~! クマさんは~、そのご自慢のイカダではいつ出航するの~?」
そういってリスはキツネの方を見てウインクしました。
それを見てキツネも ‘パチッ’ っとウインクすると、オールをこぎ始めました。
二隻のイカダはゆっくりと動き出し、はるか彼方にある海を目指して進み始めました。
そしてそのイカダには、希望の光に包まれたリスとキツネの姿がありました。
おしまい
2008年09月20日
お菓子を食べながら

さっき買ってきたこのお菓子は、甘党日本代表の僕の中でベスト5に入る代物である。
小学校の頃からの付き合いだから、かなりのもんだよ。
友達の家で初めて食べて、この世にこんなにも美味しいものがあるかとカルチャーショックを受けたのを今でも覚えている。
それからは、お母さんとスーパーに行ってお菓子を買ってもらうたびにこれと決めていた。
お小遣いもある程度もらえるようになった中学生、高校生になっても、ことあるごとにスーパーに足を運び、購入し食したものだ。
もちろん大人になった今でもあいも変わらず大好きである。
しかし、今日これを購入して思ったことがある。
子供の頃に買ってもらったときの方が、ありがたかった。
たった一つだけ買ってもらえるお菓子を何にしようか迷い、考え抜いた末の決断で買って食したお菓子。
当たり前だが、食すほどに減っていくお菓子。
半分を切ったあたりから、ちびちび食す作戦に変えて食べたあの頃。
今の大人の僕では感じられないね。
大人になって、ある程度お金が自由になり物質的には豊かになったけどね。
でもさ、幼き日に目をキラキラさせて食べてたあの頃の僕はどこかにいってしまったな。
物質的に豊かになると、心が貧しくなる。
お菓子を食べながら、そんな事を思った。
たかがお菓子、されどお菓子。
う~ん、深いね。
2008年09月19日
2008年09月18日
ご注意を!

【色眼鏡】
あなたはいろんなものを、自分の色眼鏡で見ていませんか?
それも、自分次第でいつでも色が変わる色眼鏡で。
【物差し】
あなたは自分の物差しで、いろんなことを測っていませんか?
それも、都合良く伸び縮みするメジャーのような物差しで。
【フィルター】
あなたを包むフィルターは、あなたの判断で良い悪いを決めていませんか?
自分にとって都合の悪いことはみんなフィルターでシャットアウト!
【思考回路】
あなたの思考回路は、自分を中心にして考えていませんか?
自分を第一に....、それはそうだ。
そのお蔭で、周りの人に迷惑をかけていませんか?
【言 葉】
あなたは言葉を信じていませんか?
言葉の裏側にあるものを感じずに、ただ言葉だけを。
その結果は....
【行 動】
あなたが良かれと思ってした事が、相手に受け入れられなかったことはありませんか?
あなたの考えと、相手の考えは違う。
当たり前の結果ですね。
【色眼鏡】【物差し】【フィルター】【思考回路】【言 葉】【行 動】
くれぐれもご注意を!
2008年09月17日
夢は叶う!


『やったモン勝ち!』という本を図書館から借りてきて読みました。
かなりヒットです♪
この本は、‘海外でタイヤキを売るという無謀でささやかなワーキングホリデードリーム’の本です。
彼はある意味、悟ってます。(笑)
すごいです!
決めたら絶対、前しか向いていない。
この本は今の僕に一番必要な本でした。
良かったら読んでみてね♪
『やったモン勝ち!』 井上 剛 筑摩書房
最後にエピローグから抜粋して~~~~
思い返せば、二十代はリセットの連続だった。何度ボタンを押しただろう。二十歳の頃は前がまったく見えない状態で、ボタンを押すのが怖かった。その瞬間(失う瞬間)はドキドキした。だから、恐怖がなくなるまで押し続け、捨て続けた。自由になるために。
手に入れたものを守りつづけようとすると、ひとときは楽になれるけど、その後に本当の恐怖が襲ってくる。手に入れたものが大きかった人は、ゆとりや余裕が芽生え、それがいつしか慢心、おごりとなっていく。逆にそれが小さかった人は、不満や後悔、言い訳、そして諦め・・・・。人生をつまらなくしていく原因に、いつしか心が支配されていく。
この二つの恐怖から自由になることだけを考えていた二十代。そして今はもう暗闇は見えなくなり、失うことも怖くなくなった。いや、本当はそんなことは恐怖でもなんでもないのだろう。もう、今は気がついている。僕が何も失っていなかったということを。
守りたかったものはひとつだけ。それはいつも僕の真ん中にあって、どんな時もきらめき続ける光。その光はとても小さくて、明かりの中(平常)では輝いていることに誰も気がつかない。でも、その光はこの世のすべての明かりが消え、どんなに真っ暗闇になったとしても、最後まで消えることなく、僕の中できらめいている。それだけが僕の大切なもの。その光をなくすことだけが怖かった。いろんなものを捨て続けてきたのは、結局、僕の中にある「光」(変わらない自分)を確かめたかったからだろう。
~エピローグ より~
2008年09月13日
目に見えるものと、目に見えないもの


目に見えるものを信じますか?
目に見えないものは信じられませんか?
目に見えるものは、本当に真実ですか?
目に見えないものは、存在しませんか?
目に見えるものと、目に見えないものは、どこが違いますか?
2008年09月11日
人の一生とは

人の一生とは、水のようである。
雨が降る。
人が生まれる。
降った雨が草木に潤いを与える。
川に降る雨もあり、ただ水溜りになる雨もある。
人もまた他人に何かを与える人もいる。
ただただ流されて生きていく人もいる。
そして一つの枠の中で一生を終える人もいる。
やがて雨は水蒸気になり、天に昇っていく。
人も人生を終えたときに、天に昇っていく。
そしてまた雨が降る。
人もまた生まれ変わる。
2008年09月10日
気の話

「気功の達人は、睡眠時間が2、3時間でいいみたいですよ。」
「へぇ!?そうなんですか。」
「氣の使い方が上手いからみたいです。」
「ほぅ。」
太極拳では、丹田といわれるところから氣を巡らせて演舞するのね。
だから氣はとっても大切なのさ。
氣といわれてもいまいちパッとこないかな?
でもね、普段何気ない会話の中にも氣って言葉よく使われてるよ。
氣が元に戻る → 元気
氣が病む → 病気
氣を配る → 気配り
氣を使う → 気遣い
氣の分配が良い → 気分が良い
氣の分配が悪い → 気分が悪い
まだまだいろいろあるだろうけどね。
僕は気功を詳しく勉強したわけじゃないからあまり偉そうな事はいえないんだけどさ、氣は使い方が上手くなると楽に生きられるって思うのさ。
この世の中は氣で溢れてる。
しかも自然界は氣の宝庫。
ほら、‘ドラゴンボール’って知ってる?
悟空がさ、元気玉作った時になんていったか覚えてる?
「ほんのちょっとでいいから、おらに元気を分けてくれ」
って言ってなかった?
(まぁ、あれは戦いに使う為にお願いしたけんだけどね。笑)
そしたら自然界のすべてが氣というエネルギーを分けてくれたよね。
もしこの自然界の氣を自分の為に使えたらどうかな?
すごいよね!
元気どころの騒ぎじゃないよ。
煮えちゃうね。(笑)
実はね、この自然界の氣って使えるんだよ。
氣のエネルギーで自分を満たす事ができるんだよ。
その一番簡単な方法は、朝日を浴びる事。
太陽の光って一番分かりやすい自然界のエネルギーじゃない?
これを毎日続けてごらん。
元気になるしかないからさ。
2008年09月04日
2008年09月03日
子心


子の心、親知らず。
親が子供の為を思って育ててきて、ほんとに良い子に育った子。
手がかからずに何でも言うことをきいてくれる子供。
子供がどうしたいか聞いてみたことあるのかな?
子供はヤンチャで言うことを聞かなくて当たり前。
それが親の言うことをしっかり聞いて手をかけないなんて??
それってどうなのかな?
2008年09月02日
親心


親の心、子知らず。
一緒に生活してると分からないものだね。
離れてみてやっと分かるかな?
子は結婚して、子供ができて親にならなければ親の気持ちにはなれないね。
だから本当の親のありがたみが分からない。
親孝行は親が生きてる時にしかできないよ。
もし二十歳を過ぎても親と暮らしているならば、よっぽどの理由がない限り、家を出た方がいいよ。
親孝行になるからさ。
2008年09月01日
師


‘むやみに師につくな’
人は一生のうちに、自分の人生を左右する師に何人逢えるんだろう?
きっと一人が二人なんだろうな。
そもそも、師に逢える事ができない人の方が大多数なのに、人生を左右する師に逢えた人は幸運だと思うな。
僕は、自分の人生を左右するくらい影響を与えてくれた師がいます。
尊敬と感謝でいっぱいの師匠です。
一人は、二十歳の時に出逢った職人の社長。
彼からは職人の仕事を教わると共に、人としての優しさを教えてもらいました。
そして嫌な役をやっていただき、自立というチャンスを与えてもらいました。
そして、その時からの僕を成長させてくれた二人の師匠がいます。
今もお世話になっている、ご夫妻なんだけどね。
この二人は今の僕の目標です。
そしていつかきっと師を越えてみたい。
それが、僕を成長させてくれた師への恩返しだろうから…。
人は一生のうちに、自分の人生を左右する師に何人逢えるんだろう?
きっと一人が二人なんだろうな。
そもそも、師に逢える事ができない人の方が大多数なのに、人生を左右する師に逢えた人は幸運だと思うな。
僕は、自分の人生を左右するくらい影響を与えてくれた師がいます。
尊敬と感謝でいっぱいの師匠です。
一人は、二十歳の時に出逢った職人の社長。
彼からは職人の仕事を教わると共に、人としての優しさを教えてもらいました。
そして嫌な役をやっていただき、自立というチャンスを与えてもらいました。
そして、その時からの僕を成長させてくれた二人の師匠がいます。
今もお世話になっている、ご夫妻なんだけどね。
この二人は今の僕の目標です。
そしていつかきっと師を越えてみたい。
それが、僕を成長させてくれた師への恩返しだろうから…。